ようやく2019年を迎えたところ、過去一年間最もソーシャル影響力を持った台湾インフルエンサーを振り返ってみよう!まずはアジアKOL評価データベース(Asia Influencer Evaluation, AIE)の利用で、台湾KOLのYouTube上での投稿内容に対する「影響度」「関連度」「エンゲージメント」の三つの主要な指標評価を算出した。その結果、2018年度最も人気な台湾インフルエンサーが明らかになった。
指標の定義を理解した上で、インフルエンサーのソーシャル影響力を評価しよう!
アジアKOL評価データベース(AIE)での「AIEスコア」とは、KOLの投稿内容に基づいた「影響度」と「関連度」「エンゲージメント」という数値化した評価の相加平均で算出された総合値である。これにより、各国籍や分野におけるKOLが主要SNS上でのパフォーマンスが価値づけられる。その三つの指標の計算方法は下記の通り。
1. 影響度(影響廣度):KOLの各SNS上での総フォロワー数。フォロワー数が多いほどスコアが高くなる。
2. 関連度(內容關聯):KOLが投稿した内容とその分野や産業における関連ワードがどのぐらい関係するかとのこと。投稿内容がその関連ワードとのかかわりが多いほどスコアが高くなる。
3. エンゲージメント(互動參與):KOLがSNS上での全投稿にいいね・コメント・シェア数が合計し得られた平均値。平均値が高いほどスコアが高くなる。
ここで一つ注意すべきなのは、SNSごとに使用される母数がそれぞれで、プラットフォームによってKOLのAIEスコアに少々差が出ること。
注1:特化した関連ワードのない分野・産業において、関連度スコアが0とカウントされることがある。
注2:分野・産業ごとにKOLを1から5までのスコアに価値づける。また、上記の数値は変動するもので、当システムに新入KOLが後から入ってくることに伴い、数値が随時変化する可能性もある。
AIEにおけるKOL評価画面の一部
台湾YouTuber年間ランキング2018 あの憧れの方もトップ入りか?
今回、アジアKOL評価データベース(AIE)はYouTubeに焦点をあてて、2018年度台湾KOLの全投稿を分野問わず集計し、AIEスコアを順位づけの基準にして台湾YouTuberランキング TOP 50を絞り出した!あなたが大好きなあのインフルエンサーもランクインしたか?早速チェックしてみよう!
「台湾YouTuber年間ランキング2018」をみると、そのTOP50リストから三つの重大な事実が判明した。
1. フォロワー数が100万人突破したKOLはわずか8名であった。TOP50入りのインフルエンサーのフォロワー数に大差が出ている。そのなか、最も少ない5,280人に対し、多くのKOLは10〜60万人のファンを抱えている。
2. TOP50入りの人気インフルエンサーの得意分野について、カテゴリ別の順位に先頭に立ったのは「ビューティ」(計18名)で、次に「ファッション」(計16名)そして「旅行」(計12名)が3位。
3. 台北市長を務めている柯文哲氏が唯一ランクインした政治家。6都市選のために公式アカウントをギリギリまで作成し投稿しようとした他の候補を氏は凌駕した。それは長期間にわたってファンページの運営に力を入れていた成果とも言えよう。
そこで、「台湾YouTuber年間ランキング2018」から二つの結論をまとめた。
一、人気インフルエンサーになる必須条件として、投稿する際にファンに有益な情報に良質な映像を提供しよう。
前述のように、人気インフルエンサーの所属分野にカテゴリ別の順位は「ビューティ」「ファッション」「旅行」であった。その三分野に所属するインフルエンサーの投稿内容をさらに分析したところ、質の高い映像や情報が溢れていることがわかった。ランキング5位のインフルエンサー「GINA HELLO!」をその一例としてあげよう。彼女はファンの関心のあることを毎回提供してくれる上で、常により内容の伝わる画像をYouTube動画のサムネイルに活用している。たとえば、タイトルが「買って損した人気商品はなに?」という動画の中で、彼女は芸能人がイメージキャラクターを務めた商品にも微妙なものがあると、ファンに忠告を与えようとした。つまり、良質な映像と情報を兼備する動画作品を作ることがポイントである。「すてきな写真」を使ってファンにクリックしてもらいながら、ファンからの愛着を高めるためにも有益な情報を入れること。
二、多才なインフルエンサーが今までのない活躍ぶりを見せた上、ニッチ市場も盛り上げている。
2018年から人気インフルエンサーのタイプがさらに増えた。専門知識がポイントの「加點吉拿棒」(映像評論)や「阿滴英文」(教養教育)、「ricegvng」(スポッツ&トレーニング)をはじめ、「汝汝與杉杉的魔法小舖」(エンタメ)、「黃阿瑪的志銘與狸貓」(ペット)など、カワイイ・癒し系インフルエンサーの人気も注目したい。こういったタイプの活躍によって、メイク・スキンケアやファション系がかつて築いた高い壁が打ち破られ、それで得意分野がそれぞれのKOLがこれから各プラットフォームでどんなパフォーマンスを見せてくれるかも期待できるだろう。
各産業におけるKOLのブランド・商品の拡散効果が知りたい、2019年に海外インフルエンサーと提携する予定あり、または海外へ市場開拓したいという方に、是非この新しい一年からもAsiaKOLアジア達人通のソーシャル情報をチェックしていただきたい。そして、AsiaKOLはこれからもインフルエンサーマーケティングに関するイベントや講座などを開催するので、その詳細はまた後ほどご提供したいと思います。